久しぶりに敬愛する椎名林檎嬢の長く短い祭のMVをYouTubeで見た。
あれを初めて見たのは中学校一年生の頃だったと思う。
最後の、女がガムテープ越しに男に貪るような口付けをするのだが、あれをみた齢13のオナゴであった私は、「見てはいけないようなものを見た」という気分ではなく、純粋な疑問を持っていた気がする。
なぜ男は手足を縛り付けられ、口をガムテープで塞がれて浴槽に放ったらかしにされているんだろう。
なぜこの女はこの男を殺さなくてはならなかったのだろう。
あの頃は幸せの成り方しか知らなかった。今は不幸も知っているし、不幸が最終的な幸せに成り得ることも知っている。そしてまだ知らないことも多い。
男が殺されるその合間のカットには、女が草原を自由に踊っている姿が映る。その開放感、奔放さを自分の心が晴れる気分で見ていた気がする。
なんだかこの文章を打っているうちに思ったのだが、林檎嬢に性癖を歪められたのではあるまいか。
毒は適切なタイミングと適切な量で摂取しなければ薬にはならないらしい。
ところで、今私はモラトリアムと闘っている。

夏にKYな桃色に咲き誇るお前が、オレは割と大嫌いだ。

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